SPECIAL EXHIBITION

特別展

人気作家の新作展示・販売

猫・ネコ・CAT ― 肉球とモフモフと

油絵から現代アートまで、ジャンルを超えた作家たちが、愛すべき「ネコ」をめぐる表現の限界に挑みます。すべては猫の掌の上。その愛らしさ、神秘性、そして芸術家を魅了する本質に迫ります。猫好きとアート好き、双方の感性を刺激する一夜限りのパラダイムです。

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オマージュ琳派~箔と構図と装飾美

「琳派」の美学を現代に! 銀箔の経年変化に美を見出す鎹さやか、柔らかな光を掬い取る直海かおり、人知を超えた世界を琳派の型で描く八木恵子 。金銀の煌めきと大胆な構図が織りなす、洗練された装飾美の世界が広がります。月刊美術プラスならではの視点で選ばれた3名の作家による競演をお楽しみください。

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ART COLUMN

アートコラム

巻頭特集:「鉛筆画の極み」(月刊美術2月号ハイライト)
月刊美術

巻頭特集:「鉛筆画の極み」(月刊美術2月号ハイライト)

16世紀にイギリスで生まれた鉛筆は、我々にとって最も馴染みのある文具。黒鉛と木材というシンプルな構造は、発明以来ほとんど変わることがない。しかし、その一方で、芯の硬度や濃度の幅は広がり、用途や表現に応じて、進化を遂げてきた。美術の世界では、デッサンやドローイングに用いられる、最もベーシックな画材とされてきた。完成作品に至る前段階──すなわち、タブローの下絵としての役割を担ってきたのだ。しかし、現在は違う。自身の感性をダイレクトに写し出すこの画材を、唯一無二の武器として選び取り、「鉛筆画の極み」とも言うべき表現へと昇華させる画家たちがいるのだ。無限の拡がりを予感させながら、脇役ではなく、自立した絵画へと進化する鉛筆画の世界。30人の仕事と思いから、その多様なる姿を、紹介したい。 ――月刊美術2026年2月号より転載 第四の関節としての鉛筆 建石修志 《角度の測定―星に従え!》 36.4×32.2cm ケント紙ボード、アルキド樹脂絵具、鉛筆 藝大に進学したのは、宇野亞喜良さんや横尾忠則さんといったイラストレーターが、時代の寵児として注目を集めていた頃でした。油画ではなく、あえてデザイン専攻のある工芸科を受験したのは、自分もまた、そうしたクリエイターの一人になりたいと考えていたから。澁澤龍彦の著作を通じて幻想の世界を知ったのも、ちょうどその頃でした。 3年次にはビジュアル・デザインを専攻しましたが、教室でアカデミックな授業を受けるよりも、街に出ていくことに惹かれていました。本や映画、芝居、舞踏など、街そのものが教科書のようで、次々に生まれるカルチャーから直接刺激を受けるほうが、はるかに面白かった時代でした。文藝誌で鉛筆によるイラストレーションの仕事を始めたのも学部生の頃でした。当時はモノクロ印刷が主流だったこともありますが、それ以上に、鉛筆という画材が自分の手に最もしっくりきていたのだと思います。筆で描くことは、感触的に合いませんでしたし、そもそも私の関心は、色よりも、形やイメージに向いていたのです。 本格的に幻想的な作品を描き始めたのは、卒業制作でルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』を題材にしてからです。澁澤・種村季弘両氏の書物を読み返しながらイメージを膨らませていきました。同じ頃、中井英夫さんの連載小説の挿画を手がけたこともきっかけとなり、以後、幻想系の仕事が中心になっていきました。 その後、小田急百貨店で開催されたウィーン幻想派展に触れたことをきっかけに混合技法を学び、色彩を用いた作品にも取り組むようになります。有色の下地に白でハッチングを施すこの技法を受け入れられたのは、その線を鉛筆の線の延長として捉えることができたからでした。 赤や青といった鮮やかな色はありませんが、鉛筆の「色」はとても重要です。やわらかい鉛筆で描いた上に硬めの鉛筆を重ねることで、中間のトーンや微妙な調子が生まれます。塗っても擦っても自由ですが、私はあくまで線を重ねて像を立ち上げていきます。鉛筆という画材は、手の延長、あるいは第四の関節のような存在であり、イメージを広げていくうえで、最も確実な方法なのです。(談) ●作家プロフィール1949年東京都生まれ。72年東京藝術大学美術学部工芸科ビジュアルデザイン専攻卒業。《凍結するアリスたちの日々に》に始まる鉛筆による作品、《標本箱の少年》に始まる油彩・テンペラの混合技法による作品、箱によるオブジェ、コラージュの作品制作と並行して、中井英夫、久世光彦、皆川博子など幻想文学の挿画、書籍の装丁は400冊を数える。『凍結するアリスたちの日々に』『leaf/poetry-紙片の狭間に』などの画集、『鉛筆で描く』などの技法書、ほかに『月』『幸福の王子』『不思議・鏡の国のアリス』などの絵本の仕事も多数手がける。 ●使用する鉛筆STAEDTLER Mars Lumograph 10H~12BMITSU-BISHI Hi-uni 10H ~10B 色鉛筆で描く「黒」の世界 寺崎百合子 《Grand Palais》 54.0×76.4cm 紙に色鉛筆 1993年 鉛筆といっても使うのは色鉛筆です。色鉛筆を画材とする理由は、それが子どものときからの宝物だったからです。高校の卒業祝いに貰った72色のステッドラーをいまだに大事にしています。 黒い絵を描き始めたのは、絵描きを志した頃に魅了されていた映画も写真もモノトーンの作品だったからでした。それがいまだに続いているというだけの理由です。学生時代に描いていた油絵の、鮮やかな色彩を大きなキャンバスに自由に描く喜びをよく覚えているので、早く色彩の世界に戻りたいと思いつつ、黒の世界で描くべきものをまだ描き終えていないので、やむなく黒い色鉛筆で描き続けている次第です。 最初72色だった色鉛筆は次第に増えて、今では恐らく1000色を超えているはずです。せっかく自分の手元に集まってくれた鉛筆たちを使ってあげなくてはなりません。もうしばらくは色鉛筆で描くことになるだろうと思っています。(寺崎) ●作家プロフィール1952年東京都生まれ。74年米国ハワイ州立大学芸術学部卒業。88年米国ニューヨーク滞在(Asian Cultural Council奨学金取得 ~89年)。95年個展「階段」ギャラリー小柳(銀座)。98年英国オックスフォード滞在(文化庁芸術家在外研修員として、New College,Oxfordを拠点に図書館を取材 ~99年)。2004年個展「BOOKS」ギャラリー小柳。『英国オックスフォードで学ぶということ』刊行(講談社)。07年「線の迷宮II―鉛筆と黒鉛の旋律」目黒区美術館。13年「YurikoTerazaki - drawings, Dmitry Badiarovviolins」Badiarov Violins(デン・ハーグ、オランダ)。24年個展「Every step we take,each story we unfold 時を数えて」ギャラリー小柳。 ●使用する鉛筆FABER-CASTELL Polychromos #199STAEDTLER Mars Lumochrom 104-9MITSU-BISHI HARD 7700 ●余白ノヲト黒色鉛筆は柔らかいものと硬いものを併用しています。硬い鉛筆はSTAEDTLER Lumochromの暖かい黒色が大好きだったのですが、廃盤とされてしまいました。仕方なく三菱の硬質色鉛筆を使っていたのですが、それも製造が中止になってしまいました。世の中から硬い色鉛筆というものが無くなっていくようです。「そろそろ黒一色の絵を卒業せよ」と言われているのかも知れません。 SNSから登場した鉛筆画家 大森浩平 《UNTITLED '17》 52×52cm ケント紙に鉛筆 2017年 SNSから登場した大森浩平さんは、現在31歳。独学で絵を描き続けながら、自身の表現を発信することで注目を集めてきた。しかし、評価や反響が広がる一方で、その歩みは決して平坦なものではなかった。制作が進むほどに生まれた新たな悩みは、やがて彼を一度、制作の現場から遠ざけることに。 迷いや葛藤を抱えながらも、なぜ彼は再び鉛筆を手に取ったのか。SNSを起点としたこれまでの軌跡、制作の実際、そして画家が抱く理想と挑戦について話を聞いた。 ――SNSに鉛筆画を投稿するようになった経緯を教えてください。大森 幼い頃から絵を描くのは好きでしたが、高校、大学とうまく通えなくなってしまいました。デッサンは得意でデザイン系の大学にも入学しましたが、毎日通い、多くの課題を同時にこなすことがどうしてもできなかったんです。〈ひとつのことを完璧にやりたい〉のに、すべてをほどほどに進めることが自分には難しかった。そこで、自分にできることは何かと考え、思い浮かんだのがSNSへの作品投稿でした。 ――最初の投稿について教えてください。大森 二十歳の頃、ツイッター(現・X)に投稿し始めました。最初は知人が見る程度でしたが、2017年にボルトとナットを描いた作品を、姉が「ちょっと狂気を感じる」というコメント付きで知らぬ間に投稿し、それが一気に拡散しました。それが広く知られるようになったきっかけです。 ――反響による変化はありましたか。大森 企業から仕事の依頼が来たり、YouTubeの再生数が伸びたりはしましたが、自分を絵描きだとは思えていませんでした。そう意識できるようになったのは、初個展を開いた一昨年頃からです。 ――制作を休止していた時期もありました。大森 完成した作品の保管が過剰に気になるようになり、置き場所や額装の細部まで不安になってしまったんです。作品が増えるほど心配も増え、「もうやめようか」と思いました。そんなとき、瀬戸内市立美術館の岸本員臣館長が作品管理を申し出てくださり、不安が消えて制作に戻れました。 ――実際の制作について教えてください。大森 まず写真を準備するところから制作が始まります。構図や光の当たり方、影の落ち方に至るまで、細部に徹底してこだわります。描くのは右手なので、手が画面に触れて汚れないよう、左上から右下へと描き下ろしていきます。時間はかなりかかりますが、右下に到達した時点で完成。後戻りすることはありません。完成させながら、少しずつ範囲を広げていく感じです。 ――理想の表現とは?大森 鉛筆は色を使わない分、質感に集中できると思いますし、特に金属の重さや冷たさ、手触りを伝えるには最適です。難しい表現に挑むことで、人の手仕事の限界に挑戦し続けたい。アナログでどこまでできるのか、その挑戦に今もやりがいを感じています。 ●作家プロフィール2025年1994年岡山県生まれ。2016年岡山県立大学デザイン学部中退。17年spiral take art collection 2017 蒐集衆商(スパイラルガーデン・南青山)。19年超絶の世界展(瀬戸内市立美術館・岡山)。24年鉛筆画 大森浩平展(瀬戸内市立美術館)。大森浩平原画展(秋田オーパ)。大森浩平 鉛筆画展(福山天満屋・広島)。25年鉛筆画 大森浩平展(長島美術館・鹿児島) ●使用する鉛筆MITSU-BISHI uni H ~ 4B(Fを除く6種) 月刊美術 2026年2月号の購入はこちらから

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令和の神 新作展 GOD OF REIWA
月刊美術

令和の神 新作展 GOD OF REIWA

2月にそごう広島店で開催される「令和の神」展は、そうした日本的な神観を、現代の視点からあらためて見つめ直す試みだ。本展には、千住博、手塚雄二、西田俊英といった現代日本画を代表する作家をはじめ、岩田壮平、加来万周、瀧下和之、野地美樹子など独自の表現で注目を集める画家、さらに川﨑麻央、岩谷晃太、玉井伸弥、丁子紅子といった新世代の精鋭たちが名を連ねる。

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熱気と才能の発生源へ。2025年度「卒展」完全ガイド【現地取材ルポ付】
卒展 武蔵野美術大学 鎹さやか

熱気と才能の発生源へ。2025年度「卒展」完全ガイド【現地取材ルポ付】

真冬の風が冷たさを増すこの季節、美大では逆に最も「熱い」シーズンが幕を開けようとしています。それが「卒展(そつてん)」こと、卒業・修了制作展です。 美大生たちが数年間の学生生活の全てを注ぎ込むこのイベントは、単なる「課題発表会」ではありません。そこは、明日のアートシーンを担う才能たちが産声を上げる「デビューの現場」であり、私たち鑑賞者にとっては、まだ見ぬ傑作と出会えるトレジャーハンティングの場でもあります。 今回は、卒展の基本的な楽しみ方から、今年度(2026年早春開催)の見逃せないスケジュール、そして武蔵野美術大学の卒展現場で集めた「学生たちのリアルな声」までを網羅してご紹介します。 そもそも「卒展」とは何か? 「卒展」とは、美術大学・専門学校の最終学年に課される「卒業制作」および大学院の「修了制作」を一堂に展示する展覧会のこと。 多くの学生にとって、これは「学生最後の課題」であると同時に、「作家としての最初の個展(あるいはグループ展)」という意味合いを持ちます。教員による厳しい審査を経て展示される作品群は、絵画、彫刻、デザイン、工芸、建築、映像、メディアアートと多岐にわたり、その規模とエネルギーはプロの美術館企画を凌駕することさえあります。 【現地ルポ】数字と証言で見る「卒展のリアル」~2026.1.18 武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス取材記~ 「卒展」の会場には、実際にどのようなドラマがあるのでしょうか。2026年1月18日、卒展会期中の武蔵野美術大学鷹の台キャンパスを訪れ、大学広報担当者と、4名の出展学生にお話を伺いました。そこには、作品の美しさだけでは語れない、切実で濃密な物語がありました。 「カオス」が生む熱気 「うちの場合は展示場所が学科ごとに決まっていないので、デザインと油絵が混じって展示されているなど、いろいろなジャンルが混在しているのが特徴です」 そう語るのは、武蔵野美術大学広報の担当者。日本最大級ともいわれる卒展規模を誇る同学のキャンパスを歩くと、日本画の展示の隣に巨大なインスタレーションがあったりと、予期せぬ出会いが連続します。この「ジャンルレスなカオス」こそが、卒展の醍醐味であり、日本のアートシーンの縮図とも言えます。展示場所がジャンル分けされていない武蔵野美術大学では、特にこのカオスを強く感じました。 自由すぎる「日本画」たち 特に印象的だったのは、伝統的な「日本画」の枠を超えた表現です。 「日本画専攻ですが、デジタル映像と複合させた作品を作りました」と語るのは、学部生の松尾彩花さん。「日本画とは何か?」を問い続け、素材にこだわらず好きな手法で表現する自由さが武蔵野美術大学にはあると言います。 造形学部日本画学科の松尾彩花さん。《想像の絵具》(手前・デジタルアニメーション)、《学び舎》(奥) また、「月刊美術プラス」の特別展「オマージュ琳派~箔と構図と装飾美~」にも出展いただいた大学院生の鎹(かすがい)さやかさんは、校内に根付く独特の気風について「本校には泥臭い精神がある」と語ります。これは、器用にこなすことよりも、作品と実直に向き合い、愚直に手を動かし続けることを尊ぶ「ムサビズム」とも言える姿勢のこと。その言葉通り、彼女自身も蓮の花をテーマにした精神性の高い作品を、朝から晩までアトリエに籠もる猛烈な集中力で完成させました。 大学院美術専攻日本画コースの鎹さやかさん。《迷繊一縷》(左)、《淬火鳳光》(右) 岩絵具や和紙といった画材の定義よりも、固定観念にとらわれず、「何を描きたいか」という魂の在り方が優先される現場の空気が、そこにはありました。 制作費と時間の「投資」 学生たちは、この一瞬のためにどれだけのリソースを投じているのでしょうか。 「制作費は金具も含めて10万ちょっとくらい」と明かしてくれたのは、版画専攻の中村佳伶(rinrin)さん。「快楽脱皮っぴ」をテーマに、版画と愛好するソフビ(ソフトビニール人形)を融合させた異色の展示を展開。「版を彫る行為は、かさぶたを取る快楽に似ている」という言葉には、クリエイターならではのフェティシズムが宿ります。 油絵学科版画専攻の中村佳伶(rinrin)さん。《快楽脱皮っぴ》 油絵専攻の粉川桜雪(こかわ・さゆき)さんも「学内に材料のショップがあるので、自作したキャンバスの費用は抑えられましたが、それでも10万円弱」とのこと。温かみのある「ほっぺた」の表現にこだわり、1ヶ月半毎日大学に通い詰めて描き上げました。 油絵学科油絵専攻の粉川桜雪さん。《ごちそうさまの気持ち》(左)、《きらめきのリズム》(右) 鎹さんのような院生の場合は、そのまま作家への道を進む人の割合も多くなりますが、多くの学部生は美術関連の制作会社やゲーム会社、おもちゃメーカー、デザイナーなどへの就職を決めています。 ただ、「これから院試です」(粉川さん)、「いったん社会に出てから、院に戻るかも」(松尾さん)、「就職して創作活動は趣味として続けるけど、将来的には創作で生計を立てられたらという気持ちもある」(中村さん)など、今後の人生においても「美術」と関わって生きていこうという覚悟が感じられました。 この卒展は、学生時代の「集大成」であると同時に、プロの世界へ羽ばたくための「高価で贅沢な滑走路」なのかもしれません。 広報の担当者はこう締めくくります。 「美術の道を進む方も、離れる方もいますが、ここは皆さんにとっての『やりきった思い出』であり、人生の集大成です」 会場に溢れる熱気は、二度と戻らない青春の輝きそのものでした。 卒展の楽しみ方:2つの視点 卒展の楽しみ方は、大きく分けて「アートファン」としての楽しみ方と、「コレクター(予備軍含む)」としての楽しみ方の2つがあります。 視点A:アートファン・学生として楽しむ ・キャンパスの空気を味わう 多くの卒展は大学のキャンパス内で行われます。歴史あるアトリエ、散乱する画材、そして建築家が設計した美術館級の校舎。それらが醸し出す独特の「美大の空気」を吸い込むだけでも、非日常的な体験になります。美大への進学を希望する高校生にとっては、その学校の雰囲気や校風を知る絶好の機会です。 ・トレンドの萌芽を見つける 学生たちは敏感です。社会問題、テクノロジー、環境、ジェンダーなど、現代社会が抱えるテーマが、若者特有の感性で作品に昇華されています。「いま、何が表現されているか」を見ることは、現代社会の写し鏡を見ることといっても過言ではないでしょう。 視点B:コレクター・購入者として楽しむ 近年、アートマーケットの活況に伴い、卒展は「プライマリー(一次)市場」のさらに手前、「ゼロ次市場」として注目されています。 ・未来の巨匠を探す 村上隆や奈良美智も、かつては無名の美大生でした。卒展は「原石」を自らの目で見つけ出せる唯一の機会です。 ・購入のマナー 多くの卒展では作品販売が行われています。価格は市場価格より抑えられていることが多いですが、値切り交渉などは御法度です。 2025年度 主要美術大学・専門学校 卒展スケジュール(2026年1月〜3月開催分) ※2026年1月21日時点の情報です。最新情報は必ず各校の公式Webサイトをご確認ください。 【東京・関東】 ■ 武蔵野美術大学 今回取材を行った広大な鷹の台キャンパス全体が展示会場に。見応えは随一です。 展覧会名:2025年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展 会期:①2026年1月16日(金)~18日(日)※終了しました    ②2026年1月30日(金)~2月1日(日)※クリエイティブイノベーション学科、大学院造形構想研究科クリエイティブリーダーシップコース 会場:①鷹の台キャンパス(東京・小平市)    ②市ヶ谷キャンパス(東京・新宿区市谷田町) URL:https://www.musabi.ac.jp/student_life/event/degree_show/ ■ 東京藝術大学 難関大として知られる美大。上野公園一帯がアートに染まる期間です。 展覧会名:第74回 東京藝術大学 卒業・修了作品展 会期:2026年1月28日(水)~2月1日(日) 会場:東京都美術館、大学美術館、大学構内(東京・上野) URL:https://museum.geidai.ac.jp/exhibit/2026/01/sotsuten25.html ■ 多摩美術大学 学科ごとに日程・会場が異なる場合があるため注意が必要ですが、八王子キャンパスでの展示は圧巻です。 展覧会名:美術学部卒業制作展・大学院修了制作展A日程 会期:2026年1月9日(金)~12日(月・祝)※終了しました 会場:八王子キャンパス(東京・八王子市) URL:https://www.tamabi.ac.jp/news/107262/ 展覧会名:美術学部卒業制作展・大学院修了制作展B日程 会期:2026年3月13日(金)~15日(日) 会場:八王子キャンパス(東京・八王子市) URL:https://www.tamabi.ac.jp/news/107266/ 展覧会名:多摩美術大学博士課程展2026 会期:2026年2月25日(水)~3月8日(日) 会場:八王子キャンパス(東京・八王子市) URL:https://www.tamabi.ac.jp/news/107272/ ■ 東京五美術大学 連合卒業・修了制作展(五美大展) 東京の主要5大学(日芸・武蔵野・多摩・女子美・造形)のファインアート(日本画・油絵・版画・彫刻)が集結。効率よく見比べるならここ。 会期:2026年2月20日(金)~3月1日(日)※2月24日(火)休館 会場:国立新美術館(東京・六本木) URL:https://www.tamabi.ac.jp/news/107269/ ■ 桑沢デザイン研究所 バウハウスの理念を継ぐ、デザイン専門学校の名門。デザインの最前線が見られます。 展覧会名: 桑沢デザイン研究所 卒業生作品展「桑沢2026」 会期:2026年2月27日(金)~3月1日(日) 会場:渋谷校舎(東京・渋谷) URL:https://www.kds.ac.jp/others/kuwasawa2026/ 【関西・中部・その他公立美大】 ■ 京都市立芸術大学 2023年に京都駅近くの新キャンパスへ移転。新校舎での展示に注目が集まります。 展覧会名:2025年度京都市立芸術大学作品展 会期:2026年2月7日(土)〜11日(水・祝) 会場:京都市立芸術大学(京都) URL:https://www.kcua.ac.jp/20260207_sakuhinten/ ■ 金沢美術工芸大学 工芸都市・金沢ならではのレベルの高い工芸作品は必見。 展覧会名:金沢美術工芸大学 卒業・修了制作展2026 会期:2026年2月14日(土)~20日(金)、23日(月・祝)~28日(土) 会場:金沢21世紀美術館 市民ギャラリーほか(石川・金沢市) URL:https://www.kanazawa-bidai.ac.jp/event/44858/ ■ 愛知県立芸術大学 自然豊かな長久手キャンパスでの展示。「木木木(もり)の卒展」として知られます。 展覧会名:令和7年度 愛知県立芸術大学卒業・修了制作展《木木木(もり)の卒展》 会期:2026年2月20日(金)~26日(木) 会場:愛知県立芸術大学キャンパス(愛知・長久手市)、愛知県陶磁美術館(愛知・瀬戸市) URL:https://www.aichi-fam-u.ac.jp/event/002238.html ※以下はその他の主な美術系大学です(順不同)。卒展のスケジュール等の詳細は公式サイトにてご確認ください。 ■ 女子美術大学https://www.joshibi.ac.jp/ ■ 東京造形大学https://www.zokei.ac.jp/ ■ 日本大学芸術学部https://www.art.nihon-u.ac.jp/ ■ 横浜美術大学https://www.yokohama-art.ac.jp/ ■ 名古屋芸術大学https://www.nua.ac.jp/ ■ 名古屋造形大学https://www.nzu.ac.jp/ ■ 東北芸術工科大学https://www.tuad.ac.jp/ ■ 秋田公立芸術大学https://www.akibi.ac.jp/ ■ 京都芸術大学https://www.kyoto-art.ac.jp/ ■ 嵯峨美術大学https://www.kyoto-saga.ac.jp/ ■ 大阪芸術大学https://www.osaka-geidai.ac.jp/ ■ 成安造形大学https://www.seian.ac.jp/ ■ 広島市立大学芸術学部https://www.hiroshima-cu.ac.jp/department/art/ ■ 尾道市立大学芸術文化学部https://www.onomichi-u.ac.jp/arts/art_culture/ ■ 富山大学芸術文化学部https://www.tad.u-toyama.ac.jp/ ■ 九州産業大学芸術学部https://www.kyusan-u.ac.jp/faculty/geijutsu/ ■ 崇城大学https://www.sojo-u.ac.jp/ ■ 沖縄県立芸術大学https://www.okigei.ac.jp/ ※会期等は変更になる可能性があります。お出かけ前には必ず各公式サイトで最新情報をご確認ください。 【まとめ】「むき出しの熱量と初期衝動」を見に行こう! 卒展の最大の魅力は、完成されたプロの展示にはない、むき出しの熱量と初期衝動にあります。今回の取材で学生たちが語ってくれたように、作品の一つひとつには、悩み、楽しみ、そして全てを懸けた「人生の集大成」としての切実なドラマが息づいています。 未来のアートシーンを担う才能が、まさにここで産声を上げています。その瞬間に立ち会えるのは、今、この場所だけです。ぜひ会場へ足を運び、彼ら・彼女らの全力が放つエネルギーを肌で感じてみてください。運命の一作との出会いが、あなたを待っているかもしれません。   執筆:月刊美術プラス編集部

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『月刊美術』2月号見どころチェック~巻頭特集「鉛筆画の極み」ほか
月刊美術

『月刊美術』2月号見どころチェック~巻頭特集「鉛筆画の極み」ほか

2月号の巻頭特集は「鉛筆画の極み」。タブローの下絵としての役割を担ってきた鉛筆画だが、現在は自立した絵画へと進化しています。自身の感性をダイレクトに写し出すこの画材を、唯一無二の武器として選び取り、「鉛筆画の極み」とも言うべき表現へと昇華させる画家30人を編集部が厳選。アーティストたちの仕事と思いから、その多様なる姿を、紹介します。そのほか、好評の連載企画、足を運びたくなる展覧会レビューなど、充実のアート情報が凝縮された一冊。その見どころをギュッとご紹介します。 月刊美術2月号見どころハイライト 巻頭特集:色彩を凌駕するモノクロームの美鉛筆画の極み~編集部厳選の30作家、一挙紹介! >>パイオニアは語る木下晋/篠田教夫/建石修志 >>探究者たちの仕事寺崎百合子/鈴木和道/河内良介/天久高広/南正彦/秋山泉/佐藤裕一郎/勝正光/古賀充/滑川道広 >>挑戦者たちの思い土田圭介/三宅玄朗/吉岡由美子/見崎彰広/小川香織/渡邊光也/森天飛/松尾奈保/安冨洋貴/江副拓郎/岡本実佳枝/杉藤由佳/板倉文香/山田さやか/前川香桜里 >>コラム 多様化する鉛筆画の世界 >>頒布コーナー掲載作家による誌上展覧会 アートトピックス郷さくら美術館で押元一敏さんと染谷香理さんが二人展現代美術の登竜門、Idemitsu Art Award 2025 授賞式開催井下紗希さんが万世橋JAPAN ART BRIDGEで公開制作展 描き下ろし・好評連載村上裕二 先人画家の「術」をたずねて柴田亜美の 「浮世の氣楽絵」齋藤将のくものまにまに土屋禮一の画壇、ちょっといい話土方明司「知りたい! 美のヒミツ」(ゲスト:西房浩二)アトリエ寫眞(安原優、撮影:山下武)わがまま絵画点評—深見東州の世界 今月のこの作家・この作品美術新人賞デビュー2025準グランプリ 中村龍二 中村文俊 団体展レビュー第118回 日展 注目コンテンツ月刊美術プラス特別展「オマージュ琳派 箔と構図と装飾美」開催中 2月号はこんな読者のみなさんにおすすめです ・鉛筆画のアーティストを深く知りたい方・特集で紹介したアーティストの鉛筆画を購入したい方・主要展覧会の予習復習を短時間で押さえたい方 月刊美術 2025年2月号 発売中 購入はこちらから  

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