柴田亜美《富嶽景　浪裏に集う水の主たち》

サイズ　4F（24.2×33.3cm）
素材　アクリル、キャンバス
額なし
2024年制作

【漫画家であり、画家としても活躍する柴田亜美が『富嶽三十六景 神奈川沖浪裏』をオマージュ】
　波の躍動感が大好きで、ワタシの代表キャラクターである巨大魚類のタンノくんとコラボさせてみたかったのでこの作品を選びました。『富嶽三十六景 神奈川沖浪裏』のオマージュであることが一目でわかるように北斎の動きや流れを生かしつつ、波や雲に私らしい色彩と形態を全面に押し出すように表現しています。
　4号という小画面に描き込んだ、私の自由な波と雲の色彩をぜひご覧いただきたい。

【色彩は自由で無限!! ー柴田亜美の制作観】
私の頭の中では無数の色が４次元的に広がって溢れ出ているので、その色たちを絵画の中に落とし込みたいです。また漫画の世界で培った構図の組み立てが、絵画でも役立っています。

【北斎のように生涯をかけて描きたい。そして作品たちを可愛 がって欲しい】 北斎は大衆漫画の始祖。その生きた線、略し方、びっくり顔の 表情など現代の漫画にも共通する技法が北斎によって確立されていたことが、数々の作品を見ると分かります。
　長野・小布施の岩松院の天井画『八方睨み鳳凰図』は北斎が89歳の時に描いています。私も北斎のように晩年ギリギリまで大作を描きたい。今まで漫画やアニメ作品のファンアートはよく描いていましたが、今回は歴史上の絵画のオマージュという新しい愉しさが見つかりました。
　原画が残る漫画と違って、絵画はお客様の手に渡ると作家の手元に残らない淋しさもありますが、ぜひこの作品を飾ってもらい、見てもらい、可愛がって欲しいと思います。（柴田）

Ami SHIBATA
1967年長崎県生まれ。『南国少年パプワくん』を筆頭に漫画家として活動する一方、画家としても活動。

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